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三鈷寺

三鈷寺

 西山宗の総本山であり、四宗(天台、真言、律、浄土)兼学である。

 平安中期の承保元年(1074)、叡山の源算(げんさん)上人が草庵を建て、往生院と号したのが当寺の起こりである。二祖観性法橋(かんしょうほうきょう)を経て、三祖慈鎮(じちん)(慈円)から西山上人証空(しょうくう)(善慧房(ぜんえいぼう))に譲られた。証空は念仏の道場として発展させ、浄土宗西山派をこの山に創始し、背後の山の頂上髢嶽(かもしかだけ)の三峰が仏具の三鈷に似ているところから寺名を三鈷寺と改め、勅願所に列せられた。

 証空は宝治元年(1247)入滅。華台廟はその墓所で、証空に深く帰依した蓮生(れんしょう)(宇都宮頼綱)が多宝塔を建てた。蓮生には「抱止(だきとめ)阿弥陀如来」の縁起も伝えられている。中世を通じて念仏の道場として証空の法流を伝え、多くの寺領荘園を持ち寺運は栄えたが、応仁の乱の兵火により多宝塔以下山内は荒廃した。江戸時代に復興の努力がなされたが、旧観には復さなかった。

 52代台龍上人が現在の寺観を整備し、昭和26年(1951)西山宗として独立した。建物としては華台廟、本堂等を残すのみであるが、古い由緒を物語る寺宝は多い。また、客殿からの眺めはすこぶる良く、京都の市街地まで見渡せ、中でも東山に上る名月の眺めは関西随一と称される。西京区大原野石作町西山

基本情報

正式名称 三鈷寺
住所・所在地 大原野石作町西山

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