退蔵院
越前(福井県)の豪族波多野重通が、妙心寺三世の無因禅師(むいんぜんじ)を開山として、応永11年(1404)に創建した妙心寺の塔頭(たっちゅう)である。建物はその後再建され、現在の方丈は慶長年間(1596~1615)の建築である(重要文化財)。方丈西の庭園は、室町時代の有名な画家狩野元信(かのうもとのぶ)の作庭と伝えられている(史跡名勝)。200平方メートルほどの広さであるが、石組本位の枯山水(かれさんすい)庭園で、一見無造作に石や橋が配置されているようにみえるが、全体としてみごとに絵画的な調和を保っている名園である。寺宝のうち瓢鮎図(ひょうねんず)一幅(国宝)は、瓢箪(ひょうたん)でなまずを押えるという禅の公案(こうあん)(試験問題)を絵にあらわしたもので、如拙(じょせつ)が足利義満のために描いたもの。如拙は相国寺の僧で、中国水墨画の新様式を学んで我国水墨画の先駆者となった。ほかに、花園天皇、後奈良天皇宸翰(しんかん)(重要文化財)などを蔵する。右京区花園妙心寺町
基本情報
正式名称 | 退蔵院 |
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住所・所在地 | 花園妙心寺町35 |
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