大沢池(名勝)
ここはもと嵯峨天皇が弘仁年間(810~824)に造営された離宮「嵯峨」の苑池の一部で、現在大覚寺境内に属している。中国の洞庭湖(どうていこ)になぞらえて「庭湖」ともいい、作庭当時は泉・滝・名石等の美を極めた。のち次第に荒廃したが、いまなお池中に菊島・天神島のほか、巨勢金岡(こせのかなおか)が置いたという庭湖石などを配した池泉舟遊式庭園で、ひろびろとした大陸的雰囲気をただよわせた我国最古の庭園の一つである。
池畔には弘法大師が離宮の鎮守として勧請したと伝えられる五社明神のほか、桜樹が多く花の名所として、また秋の観月に訪れる人が多い。
この池の北は嵯峨院の建物があった跡で、北約50メートルのところに嵯峨院滝殿の滝組跡「名古曽滝(なこそのたき)」があり、藤原公任(きんとう)の
滝の音は絶えて久しくなりぬれど
なこそ流れてなお聞こえけれ
と詠(よ)んだところである。右京区嵯峨大沢町
基本情報
正式名称 | 大沢池(名勝) |
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住所・所在地 | 嵯峨大沢町 |
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