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巨椋池(二ノ丸池)址

巨椋池は、京都盆地の最も低いところに位置し、宇治川・桂川・木津川が合流する場所に生まれた巨大な湖で、東西4キロメートル、南北3キロメートルにも及ぶ京都府下最大の淡水湖であった。
水域面積は、794ヘクタールと広大であり、平均水深は0.9メートルと極めて浅い池ではあるが、多くの魚介類・鳥類が生息し、水生植物が繁茂するなど、多様な動植物の生息地として人々に恩恵を与えてきた。
古くは、万葉集にて「巨椋の入り江」と歌に詠まれており、文人墨客(ぶんじんぼっかく)にも愛された景勝地であった。また、蓮の名所としても広く知られ、舟を浮かべて蓮を鑑賞する「巨椋池の蓮見舟」は遊宴としても賑わっていた。
巨椋池は、一つの大きな池沼であったが、豊臣秀吉の築堤後、大池、二ノ丸池、中内池、大内池等に分割された。その後、昭和8年には国内で初めてとなる国営干拓事業に選定され、干拓地として生まれ変わり、その姿を消した。
この地は、巨椋池を南北に分断する小倉堤の東側、向島城の南方に位置し、干拓前までは漁場・猟場等として生活が営まれていた巨椋池(二ノ丸池)の跡地である。
京都市

基本情報

正式名称 巨椋池(二ノ丸池)址

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