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十輪寺

十輪寺

 小塩山(おしおざん)と号する天台宗の寺院である。

 寺伝によれば、嘉祥3年(850)染殿(そめどの)皇后(藤原明子(ふじわらのあきらけいこ))が、安産祈願のため、比叡山の恵亮(えりょう)和尚を開山に請じて創建したものと伝えられている。以後、勅願所として栄えたが、応仁の兵火により堂宇は焼亡してしまった。その後、江戸時代の寛文年間(1661~73)に、公卿の藤原定好(さだよし)により再興され、さらに、藤原常雅(つねまさ)により堂宇が整備され現在に至っている。

 鳳輦形(ほうれんがた)をした本堂には、染殿皇后の安産祈願に霊験のあったといわれている本尊の地蔵菩薩(腹帯地蔵)及び、花山天皇が西国巡礼に背負ったと伝える十一面観音(禅衣(おいずる)観音)を安置している。

 なお、当寺には、平安時代の六歌仙の一人である在原業平(ありわらなりひら)が、塩焼をした塩竈の跡や業平の墓と伝える宝篋印塔がある。

 また、毎年5月28日には、業平忌三弦法要が営まれる。西京区大原野小塩町

基本情報

正式名称 十輪寺
住所・所在地 大原野小塩町

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