行ってみよう!
日本三大祭の一つとされる、京の夏を代表する祭礼
今からおよそ1150年前、京に疫病が流行した際に、その原因とされた怨霊を鎮めるために御霊会が行われました。特に祇園社で行われたものを祇園御霊会といいます。長い歴史のなかで、保元、平治の乱や応仁・文明の乱などで中断したこともありましたが、町衆たちの情熱により、その都度再興を果たしてきました。
「京都祇園祭の山鉾行事」は、昭和54(1979)年に、国の重要無形民俗文化財に指定。平成21(2009)年には国連教育科学文化機関(ユネスコ)の無形文化遺産にも登録されています。
山鉾巡行と宵山
5〜8階建てのビルの高さほどもある山鉾が通りをゆく巡行。祇園祭のハイライトであり、前祭(23基の山鉾)は7月17日に、後祭(11基の山鉾)は24日に行われます。巡行前3日間は宵山といい、それぞれの町に建つ山鉾を観覧する人で、山鉾町はにぎわいをみせます。
前祭
[宵山]7月14日~16日 各山鉾町
山鉾町では駒形提灯に明かりがともされ、笛や鉦で祇園囃子が奏でられると、「祇園祭」の風情は最高潮。宵山がはじまる14日頃であれば、比較的ゆったりと楽しめます。長刀鉾・月鉾・函谷鉾などが建つ四条通は込み合うので、日暮れ前に訪れ、じっくりと観賞するのもおすすめです。ちまきや縁起物を求めると搭乗できる一部の山や鉾もあります。16日には、翌日の巡行の晴天を祈念する「日和神楽」を行う山鉾町もあり、祇園囃子を奏でながら四条御旅所(八坂神社御旅所)まで巡行します。
【前祭・神幸祭】
前祭 山鉾巡行 7月17日
午前9時、巡行は四条烏丸から始まり、四条堺町で巡行順を確認する「くじ改め」が行われます。河原町四条、河原町御池、御池新町では、方向転換する際に、豪快な「辻廻し」が行われます。コンチキチンの祇園囃子が夏空に響き、山あり、鉾あり…と連なる眺めも壮観。豪華絢爛、「動く美術館」の一大ページェントが繰り広げられます。
- 四条烏丸 (9:00)
- 河原町四条(9:45)
- 河原町御池 (10:30)
- 新町御池(11:20)
※( )は行列通過予定時刻
※令和6年前祭(2024年7月17日(水))の巡行順
1☆長刀鉾 → 2油天神山→ 3伯牙山→ 4白楽天山→ 5☆函谷鉾 → 6山伏山→ 7綾傘鉾 → 8保昌山→ 9鶏鉾→ 10霰天神山 → 11芦刈山 → 12孟宗山→ 13月鉾→ 14太子山 → 15四条傘鉾 → 16蟷螂山→ 17菊水鉾 → 18木賊山 → 19郭巨山 → 20 占出山→ 21☆放下鉾 → 22☆岩戸山 → 23☆船鉾
(☆くじ取らず)
神幸祭 神輿渡御 7月17日
山鉾巡行の熱気も冷めやらぬ午後4時頃から、八坂神社では神輿渡御に先立って本殿で祭典が行われ、午後6時には、三基の神輿が八坂神社西楼門の下に集結します。3基の神輿はそれぞれ六角・四角・八角と特徴ある形をし、「中御座」「東御座」「西御座」と呼ばれ、それぞれ「素戔嗚命(すさのおのみこと)」「櫛稲田姫命(くしいなだひめのみこと)」「八柱御子神(やはしらのみこがみ)」が乗っているとされています。17日の夕方、3基の神輿は氏子地域を独自のルートで巡行し、夜には四条寺町の「御旅所」に入ります。
神輿渡御ルート(八坂神社提供)
後祭
[宵山]7月21日~23日 各山鉾町
駒形提灯が灯り、祇園囃子が聞こえてくる情緒あふれる美しい宵山風景が広がります。各町内が趣向を凝らした会所飾りをゆっくり見ながら祭の風情を楽しむことができます。23日には、翌日の巡行の晴天を祈念する「日和神楽」を行う山鉾町もあり、祇園囃子を奏でながら四条御旅所(八坂神社御旅所)まで巡行します。
後祭 山鉾巡行 7月24日
前祭とは巡行ルートを逆に烏丸御池を午前9時30分に出発し、くじ改めは市役所前で行われます。「くじ取らず」の橋弁慶山を先頭に御池通、河原町通を経て、四条通を西へ向かい、平成26(2014)年に150年ぶりに復興した大船鉾が掉尾を飾ります。2022年には、約200年ぶりに鷹山が巡行に復帰しました。
- 烏丸御池 (9:30)
- 河原町御池(10:00)
- 四条河原町 (10:40)
- 四条烏丸(11:20)
※( )は行列通過予定時刻
※令和6年後祭(2024年7月24日(水))の巡行順
1☆橋弁慶山 → 2☆北観音山→ 3黒主山→ 4鯉山→ 5鈴鹿山→ 6☆南観音山→ 7浄妙山 → 8八幡山→ 9役行者山→ 10☆鷹山 → 11☆大船鉾
(☆くじ取らず)