菩提の滝
菩提の滝は,平安時代(七九四~一一八五年)の頃より京の都へ通じる唯一の道であった,菩提道(京道)沿い,中川(中河)から約2キロメートルの場所にある。菩提の滝は,僧がたびたび訪れていたとされており,仏の悟り,煩悩を断じ真理を明らかに知って得られる境地だったかも知れない。北山磨丸太を美しく磨くために,この菩提の滝の滝壺にあるきめ細やかな砂が使われてきたが,この丸太磨きの砂には不思議な言い伝えがある。高僧が旅の途中の中河村で病気になり行き倒れた際,村人に看病された御礼に,菩提の砂というどこの土地にもない全く珍しい良い砂であの杉丸太を磨いて商ったら必ずこの土地は栄えるであろう,と伝え,それから磨丸太を製造するようになったので,北山磨丸太の元祖はその僧であるというものである。なお,この滝は,川端康成の小説を原作とした映画「古都(一九八〇年製作)」の撮影地にも使われた。
基本情報
正式名称 | 菩提の滝 |
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よみがな | ぼだいのたき |
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