「送り火」の種類は?

「送り火」の種類は?
「おくりび」のしゅるいは?

現在「京都五山送り火」は「五山」と呼ばれていることからわかるように、五つのエリアで行われています。東山「大文字山(如意ヶ嶽)」の「大文字」、松ヶ崎「万灯篭山(西山)」と「大黒天山(東山)」の「妙」と「法」。西賀茂「船山」の「船形」。衣笠「大文字山(大北山)」の「左大文字」。そして嵯峨「仙翁寺山(曼荼羅山)」の「鳥居形」と、以上の5山で送り火が灯されます。正確には点火される山は6山なのですが「妙」と「法」は一対であると考えられているため、「五山」と呼ばれています。

江戸時代の記録、『諸国年中行事(享保2年(1717))』には、ほかにも5山存在し、全部で十山あったとされています。

市原の「い」、鳴滝の「一」。北嵯峨の「蛇」観空寺村の「長刀」。そして今となっては場所が特定できない「竿に鈴」などが存在したと伝えられています。最後の「竿に鈴」は大正年間の初めまで点火されていたそうですが、その場所は一乗寺、静原、西山(松尾山)のいずれかはっきりとしません。

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