御蔭祭

御蔭祭

5月12日、下鴨神社ならびに御蔭(みかげ)神社ほか一部の神社にて実施されます。東山三十六峰、比叡山から数えて3番目の御蔭山にある「御蔭神社」から、神の荒御魂(新しい魂)を下鴨神社に迎え入れる神事が「御蔭祭」です。午前中、御蔭神社で神事が執り行われた後、行列は賀茂波爾(はに)神社(赤の宮)を経由、御蔭通を通って、河合(かわい)神社に入ります。

その後、糺の森に出て、「せみの小川」の流れが聞こえる「切芝(きりしば)」と呼ばれる場所で神事が執り行われます。これを「切芝の神事」と呼び、その中でも「東游(あずまあそび)」と呼ばれる優雅な舞が男性の舞人たちによって奉納されるのです。また同じく12日の深夜、「御阿礼(みあれ)祭(秘儀)」が上賀茂神社にて催行されます。下鴨神社の御蔭祭と同様、やはり神の新しい魂を迎え入れるための神事です。御蔭祭と違って、こちらは非公開で一般の参列はできず、秘儀となっています。祭礼中は祝詞(のりと)以外、神職同士でも一切口をきくことが許されず、文字通り粛々と執り行われるという話です。

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