行列の行程

行列の行程
ぎょうれつのこうてい

一般に葵(あおい)祭の行列といわれているのは5月15日の「路頭(ろとう)の儀」の時代行列のことで、歩く平安王朝絵巻です。その規模は人物が約500名、馬約40頭、牛4頭、牛車(ぎっしゃ)2台、輿(こし)1丁。行列の総延長は約1キロメートルです。もともとは天皇の使いである勅使(ちょくし)が、賀茂別雷(わけいかづち)神社(上賀茂神社)と賀茂御祖(みおや)神社(下鴨神社)に幣物(へいもつ)(神様へのプレゼント)を届けに行くための行列なのです。

午前10時30分に京都御所の建礼門(けんれいもん)前を出発し、京都御苑を南へ下がり、堺町御門を出て、丸太町通から河原町通へ。下鴨神社へは正午前に入り、「社頭(しゃとう)の儀」および小休止を経て、午後2時過ぎに今度は上賀茂神社へ向けて進発。賀茂川畔の加茂街道を歩き、午後3時半ごろには最後の上賀茂神社に到着し、午後5時過ぎまで「社頭の儀」が執り行われます。京都御苑、下鴨・上賀茂の両神社にも有料観覧席がありますが、沿道でも大勢の人たちが見物します。中でもお薦めは加茂街道の北大路橋辺りです。この辺りは新緑と川の流れが心地よく、祭りのにぎわいと5月の心地よさをダブルで満喫ことができるからです。

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