室町時代後期・戦国時代(1467~1573)3

室町時代後期・戦国時代(1467~1573)3
むろまちじだいこうき・せんごくじだい(1467~1573)3

●東山文化の頂点、銀閣寺
政治家としては非力といわれる足利義政だが、彼が営んだ銀閣寺を見れば文化人としては一流だったことがしのばれる。建築や造園、歌、茶、猿楽などにも通じ、東山文化を築き上げた風流人であった。銀閣寺は正式には慈照寺という。義政が祖父義満の北山殿(金閣寺)にならって東山殿を造営。金箔を施した金閣のように銀閣も銀箔をおしたかったらしいが、幕府財政の逼迫で断念。しかしそのことが幸いしてか、屋上に鳳凰を置いた上下二層の楼閣は東山文化の神髄といわれる、わび、さびの境地を現出させている。また、義政の持仏堂として建てられた東求堂ももっとも古い形の茶室として名高い。義政自らが指揮して造らせたという庭園は、善阿弥作と伝わり、枯山水と池泉回遊式の2つに大別された優美なもの。本堂の前には銀沙灘、向月台と呼ばれる2つの砂盛りがあり、月待山に上る月を鑑賞するために江戸時代に造られたものという。

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