大正時代(1912~1926)4
大正時代(1912~1926)4
たいしょうじだい(1912~1926)4
●最大スケールの植物園
大正天皇の即位礼が大正4年、京都御所紫宸殿でとり行われ、即位礼を記念する催し物が計画されていた。なかでも、下鴨の賀茂川の左岸に広がる京都府立植物園は、日本最初の本格的な公立植物園として大正13年に開園。博覧会敷地として購入していた京都府が、三井家の寄付を受けて建設したもので、およそ24万平方メートルの敷地を有する。園内にはおよそ12万本の植物があり、四季折々の花が咲き乱れている。植物園の西隣にある観覧温室は日本最大級のスケールで平成4年にオープン。池に浮かぶ金閣寺と北山の山並みをイメージした総ガラス張りの外観で、植物の分布する気候条件によって9つの展示室を回遊式で巡ることができる。熱帯植物、とくに日本初というマングローブの展示が見もの。若者たちが集まる北山通にも沿って位置するが、街中のオアシスといった雰囲気で、四季を通じて市民の憩いの場になっている。