鎌倉・南北朝時代(1192~1392)5
鎌倉・南北朝時代(1192~1392)5
かまくら・なんぼくちょうじだい(1192~1392)5
●茶道と庭園の大徳寺
禅の悟りの境地を表現しようという思想のなかに、茶道という文化も生まれた。茶の湯との関わりが深い大徳寺は、洛北随一の大寺院。夢窓国師とともに南北朝時代の禅の双壁といわれた大燈国師が開祖である。応仁の乱で一時衰退するが、一休禅師が堺の豪商の支援を受けて再興したという歴史をもつ。のちに豊臣秀吉が織田信長の葬儀を行った寺であり、三門は千利休が完成させている。三門にある千利休の木像は、秀吉の怒りをかい、利休自決の要因となったといわれる木像である。20余ある塔頭のほとんどが、足利戦国時代の武将と関係があり、茶席をもっている。本坊は非公開だが、一般公開されているのは龍源院、瑞峯院、大仙院、高桐院など四塔頭。その他、春秋の特別公開で拝観できる塔頭もあるので、シーズンを合わせて訪れてみたい。