江戸時代(1603~1837)2

江戸時代(1603~1837)2
えどじだい(1603~1837)2

●徳川家の栄華を伝える二条城
二条城の外壕と石垣に囲まれた敷地は緑豊か。多くの国宝、重文クラスの建物が点在するが、とくに二の丸御殿(国宝)は、豪華な狩野派の襖絵と彫刻で飾られ、桃山時代の華麗な美術を伝えている。六棟の建物からなり、入り口の近くにある遠侍一の間は、慶長16(1611)年、徳川家康が豊臣秀頼を呼び寄せ徳川の天下になったことを世に知らしめた部屋。その256年後、同じ広間で徳川慶喜が大政奉還を発表。徳川の盛衰をともにした城でもある。二の丸庭園は、小堀遠州作と伝わり、豪壮な石組を配して、いかにも城の庭園といった趣。本丸、天守閣は江戸中期に焼失してしまったが、現在の本丸御殿は京都御所の旧桂宮御殿を移し、宮御殿の貴重な遺構となっている。ただし、天守閣はその後再建されることがなく、その跡地である天守台からは、二条城の全景が見渡せる。

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