京野菜
京野菜
きょうやさい
奈良期から明治期までに50種におよび京料理に欠かせぬ材料。地名付も多く主なものは次のとおり。九条ねぎ・聖護院かぶら・賀茂なす・山科なす・聖護院大根・桃山大根・すぐき菜・堀川ごぼう・壬生菜・じゅんさい・鹿ヶ谷南瓜・桂瓜・京たけのこ・京みょうが・柊野ささげ・京せり・伏見とうがらし・えびいも・くわい・寒咲菜種・鶯菜・畑菜など。現在、約38種を生産。
京野菜は野菜としての味が濃いのが特徴。実際に食べてみるとわかりますが、一般的な品種に比べると際立ってしっかりした味わいがあり、なかなかの個性派ぞろいです。京野菜は都という大きな都市人口を支えてきた野菜でもあり、伝統的にまちの近郊で栽培されてきました。水に恵まれ、盆地で夏は暑くて冬は寒いという地理的条件も、野菜を育てるのに適していたようです。明治期以降に導入された西洋野菜がかけ合わされていないのが最大の特徴で、九条ねぎや鹿ヶ谷かぼちゃなど、本来の産地名がついているのも特徴のひとつです。京野菜には現在、「京の伝統野菜」と「京のブランド産品(京マーク)」という二つの認定があります。前者は京都府内で明治期以前に導入された歴史ある野菜が条件。後者は優れた品質で、安心・安全と環境に配慮した生産方法をとっている24の農林水産物が対象となっています。こうした野菜のブランド化が、京野菜ブームのきっかけになっています。