千枚漬

千枚漬
せんまいづけ

千枚漬の魅力はおいしさもさることながら、その美しさにあると言ってもいいかもしれません。きめ細やかで、ほんのりとつやのある白さは、数ある京都の漬物の中でもひときわ目立つ存在です。もともと刻んだ聖護院かぶを塩で漬けたものだったようですが、現在のような薄い輪切りの浅漬けスタイルになったのは幕末のこと。御所の料理職人を勤めた大藤藤三郎が考案して「千枚漬」として売り出したといわれています。見た目に優雅な美しさが漂うのは、きっと宮中の料理文化にはぐくまれたからなのでしょう。現在では店によってさまざまな味がありますが、漬け方は酢や砂糖などを入れた調味液に漬け込む方法と、調味液は使わず、塩と昆布のみで作る方法に大きく分かれます。調味液を使わないタイプは、自然の乳酸発酵による抑えた酸味が特徴です。聖護院かぶの旬にあたる、11月から2月ごろまでしか食べられない京の冬の味覚です。

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