「庭園にはどんな種類があるの」?
「庭園にはどんな種類があるの」?
「ていえんにはどんなしゅるいがあるの」?
日本庭園は大きく分けて「池泉庭園」「枯山水(かれさんすい)」「露地(ろじ)」の3種類に分類できます。小川や池など水のある庭園が「池泉庭園」です。舟を浮かべて楽しむ「池泉舟遊式」、周りを歩いて楽しむことのできる「池泉廻遊式」、書院などの建物に座ってゆっくり眺めて楽しむ「池泉(坐視)観賞式」と分類することができます。「枯山水」とはもともと禅寺に造られた水を一切使わない庭園のことで、現在は禅宗寺院に限らず、神社でも民家でも幅広く作庭されています。比較的広い敷地を必要とした大がかりな池泉庭園に対し、限られた面積を有効に使うには、水を使わずに山水をギュッと凝縮させた「枯山水」が最も適したスタイルだったのでしょう。庭のモチーフは不特定の自然の山水に留まらず、特定の景勝地や故事であったり、思想であったり、伝説であったり、全くの抽象的デザインであったり、多岐に及びます。また禅寺の場合、この枯山水は、客人をもてなすことも想定されていますが、座禅を組むときに僧が枯山水に相対することもあります。特に夜は白砂が月光の照りを受けて、独特の空間を醸成するそうです。露地については「茶室編」でご紹介しましょう。