神明造と大社造

神明造と大社造
しんめいづくりとたいしゃづくり

「神明造(しんめいづくり)」は古代から伝わる神社建築のクラシックスタイル。伊勢神宮の内宮と外宮の各本殿は特に「唯一神明造」と呼ばれ、「神明造」の元祖とされる。切妻(きりづま)の屋根を持ち、高床式で「平入(ひらいり)」という横長の部分を正面に持ってくる造り。屋根には神社特有の「千木(ちぎ)」と「勝男木(かつおぎ)」を据える。京都府では丹後半島など北部にその例が見られ、籠(この)神社(宮津市)や宇良(うら)神社(伊根町)などが「神明造」です。また「大社造(たいしゃづくり)」とは、日本最古の神社建築ではないかとされている「出雲大社(島根県)」の本殿をルーツとした造り。現在の出雲大社本殿は江戸時代中期の再建で古代のそれとは規模の違いはあるようですが、古代の出雲大社は途方もないほどの高さを誇っていたらしく、本殿から延びた階段は、まさに天空への階段であるかのようだったといわれています。また神明造が「平入」であるのに対し、こちらは「妻入(つまいり)」、屋根の切れ目の方を正面に持ってくる形式です

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