生菓子

生菓子
なまがし

主として餡(あん)類を用いた菓子で、干菓子に対する総称。餅菓子・蒸菓子・饅頭・羊羮(かん)などがある。京菓子の歴史は古く数百年の伝統があり、1589年(天正17)京都伏見の駿河屋岡本善右衛門が創製した練羊羮は優れた生菓子として有名。江戸期以降の京菓子は宮中・社寺・大名への献上・供応に貴重であった。また京都には茶道三千家の家元があり、その普及で濃茶用に生菓子が用いられて発展した。美しく高尚な味といわれ、種類はもとより奥ゆかしい銘をつけたものが多い。

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