「出町ふたば」さんと言えば、名物の「名代豆餅(なだいまめもち)」で有名ですね。また、「いつも行列が出来ているお店」という印象をお持ちの方も多いと思います。
こちらの記事では、「出町ふたば」の歴史や「名代豆餅(なだいまめもち)」、またそれ以外の愛され続ける和菓子をご紹介しながら、「早朝に行くメリット」や一緒に訪れたいスポットについてもレポート致します。
「出町ふたば」の歴史とこだわり
出町ふたばの創業は明治32年(1899年)にさかのぼります。
初代の黒本三次郎氏が石川県小松市から京都へと移り住み、現在の出町柳の地で餅菓子店を興したのが始まりです。現在は4代目が先代の想いを受け継ぎ、古き良き伝統を守りながら暖簾(のれん)を守り続けています。
看板商品である「名代豆餅」は、三次郎氏が故郷の石川県加賀・小松地方で古くから親しまれていた、餅に豆の入ったものをヒントに誕生しました。これを京都で売り出すにあたり、中に上品なこし餡を包み込むアレンジを加えたことで、京都の人々の心を掴む大人気メニューとなりました。
出町ふたばが120年以上の歴史の中で愛され続ける理由は、徹底した素材へのこだわりと職人技にあります。
①近江の国の 極上のもち米:滋賀県産の「羽二重もち米」を使用。蒸したもち米を2度に分けて丁寧につくことで、きめ細かく、驚くほどなめらかでコシのある食感を生み出しています。
② 絶妙なアクセントの赤えんどう豆:北海道美瑛・富良野の契約農家で栽培された大粒の赤えんどう豆を、絶妙な塩加減で蒸し上げています。
③ 熟練の職人技:お餅に餡を詰める作業は、職人たちの手によって素早く行われます。職人がお餅に触れる時間を極限まで短くすることで、お餅の風味や水分を損なわずに包み込むことができます。
「出町ふたば」の人気・おすすめメニュー
「出町ふたば」を訪れたら外せない、人気の定番メニューと季節限定の生菓子をご紹介します。
1. 名代豆餅(なだいまめもち)

お店の看板商品であり、創業当時から変わらぬ製法で作り続けられていて、訪れる人のほとんどが購入する有名な和菓子です。
柔らかくも弾力のあるお餅の中に、なめらかなこし餡が詰まっており、お餅の表面には大粒の赤えんどう豆がゴロゴロと顔をのぞかせています。赤えんどう豆のしっかりとした塩気がこし餡の上品な甘さをさらに引き立て、何個でも食べられてしまう見事なバランスです。
2. 黒豆大福
赤えんどう豆の代わりに、じっくりと甘く炊き上げられた黒豆(丹波黒豆)を使用した大福です。豆餅の塩気とは異なり、黒豆特有のふっくらとしたコクのある甘みと豊かな香りが楽しめます。
3. 田舎大福
お餅の生地によもぎをたっぷりと練り込んだ大福です。爽やかなよもぎの香りが口いっぱいに広がり、中に入った餡との相性が抜群です。
4. 季節限定の和菓子(参考:秋のモンブランなど)
「出町ふたば」は、日本の四季を映した限定メニューが非常に豊富です。
春:桜の葉の香りがみずみずしい「桜餅」
端午の節句の「かしわ餅」。
夏:京都の夏の風物詩である、小豆を散らしたういろう「水無月(みなづき)」。
秋:大粒の栗を使った「栗餅」のほか、
生クリームや卵を一切使わずに仕上げられた和のモンブラン「もちやの栗もちモンブラン」なども、毎年秋の限定メニューとして非常に高い人気を誇ります。
冬:冬至の時期に合わせた「冬至餅」や、お正月用の小もち、鏡餅など。
「出町ふたば」に「早朝」に行くメリット
「出町ふたば」の営業時間は午前8:30からですが、午前8時から開けているので、開店の時間帯を狙って「出町ふたば」を訪問することは、いくつかのメリットがあります。
行列の待ち時間が比較的短い
日中の「出町ふたば」は、平日の昼間であっても長蛇の列が出来るほど人気のお店です。増してや週末や観光シーズンには更に長蛇の列ができることもあります。しかし、開店直後の早朝であれば、列が比較的短く、スムーズに購入できます。早朝から並ぶ熱心なファンや地元の人もいますが、多くの観光客が動き出す前の時間帯であるため、日中に比べると比較的進みが早いです。早朝訪問はそのメリットが大きいです。
最高状態の「出来立て・温かい豆餅」が食べられる
「出町ふたば」の豆餅は保存料を一切使用していない生菓子のため、時間が経つとお餅が少しずつ硬くなっていきます。
早朝に購入すると、まさに今しがた職人の方がつき、包み上げたばかりの「究極の出来立て」を手にすることができます。
購入後、鴨川のほとりで最高のスイーツタイムを楽しめる
「出町ふたば」のすぐ近くには、賀茂川と高野川が合流する有名なスポット「鴨川デルタ」があります。
早朝に出来立ての豆餅や大福をテイクアウトし、そのまま鴨川のベンチや芝生に腰掛けて食べる時間は、京都の最高の過ごし方の一つです。早朝の鴨川は、人も少なく、川のせせらぎや鳥の鳴き声が心地よく響いています。混雑していない静かな鴨川で、地元の人が犬の散歩やジョギングをするのんびりとしたローカルな雰囲気を味わいながら、至福の朝のスイーツタイムを満喫できます。
一日の観光を効率的にスタートできる
「出町ふたば」がある出町エリアは、鯖街道の終点である「出町桝形商店街」や「世界遺産 下鴨神社(賀茂御祖神社)」、「旧三井家下鴨別邸」など魅力的なスポットが多数存在し、京阪電車・叡山電車の出町柳駅に至近であるため、叡山電車で「貴船・鞍馬」や「比叡山・八瀬」方面へ向かう際に、立ち寄ることも出来ます。また、「出町ふたば」から横断歩道を渡って、鴨川方面を東に向かうと「出町の弁天さま」と親しまれている出町妙音堂もあります。
静かな下鴨神社や糺の森を参拝したり、叡山電車に乗って豊かな自然が残る洛北エリアへ向かったりと、京都観光の一日を効率的かつ充実した形でスタートさせることができます。
早朝訪問時に知っておきたい注意点
早朝に行くことには多くのメリットがある反面、事前に注意しておくべき重要なポイントがあります。
看板商品の「名代豆餅」は開店時から間違いなくあり、季節限定の和菓子(例:一部の生菓子や、秋に登場する前述のモンブランなど)は、朝8:30の段階ではまだ製造が間に合っておらず、店頭に並んでいないケースがあります。
お店の方から「もう少し時間を置かないと出来上がらない」と言われることもあるため、「お目当ての季節限定商品を確実に、全種類コンプリートしたい」という場合は、あえて商品が出揃う午前10時頃を狙うか、前日までに事前の予約(※電話予約可能、ただし一部予約不可の限定品あり)を活用するのが確実です。
「出町ふたば」は、人気の和菓子店という枠を超え、京都の食文化と職人技の歴史を今に伝える貴重な名店です。
「待ち時間の少なさ」「圧倒的な出来立ての柔らかさ」「出町や美しい鴨川のロケーション」というメリットは、少し早起きをする価値が十分にあります。
ぜひ、「出町ふたば」と共に、朝の出町界隈、京都の街へと足を運んでみてください。
基本情報
| 場所 | 京都市上京区出町通今出川上ル青龍町236 |
| 電話 | 075-231-1658 |
| アクセス | 京阪電車・叡山電車「出町柳」駅下車徒歩2分、市バス「葵橋西詰」下車徒歩すぐ |
| 営業時間 | 8:30 - 17:30 |
| 定休日 | 火曜日・第4水曜日 |
| 支払い | 現金のみ |