8月16日以外に灯された「送り火」

8月16日以外に灯された「送り火」
8がつ16ひいがいにともされた「おくりび」

送り火の公式記録というものは無く、江戸時代の書物やお公家さんの日記などでその存在をたどるのですが、明治以降になりますと、かなり記録が存在し、その中にはお盆の送り火以外で灯された事例もわかります。

明治23年(1890)4月8日には「琵琶湖疏水」の竣工祝賀夜会で大文字山が灯されました。

このときは祇園祭の山鉾も数基登場しています。 また翌年の明治24年(1891)5月9日にはロシア皇太子(後のニコライ2世)の入洛を歓迎して全山点灯。その直後の13日には「大津事件」が勃発しました。また、明治28年(1895)には明治天皇が、明治31年(1898)には皇太子嘉仁親王(後の大正天皇)と皇族方の京都滞在に折に大文字を灯しています。

昭和10年(1935)には室戸台風で倒れた樹木を弔うために大文字が点灯され。そして記憶に新しいところでは 、平成12年(2000)の大晦日の午後9時、21世紀の幕開けを記念して5山全てが灯されました。

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