妙法

妙法
みょうほう

「妙法」というのは「妙法蓮華経(法華経)」というお経が由来です。ですから「法華経」を至上の経典だと考える日蓮宗に関連するのだろうな? と容易に考えられるはずですね。実際、「妙」のふもとにある「涌泉寺」も、「法」のふもとにある「妙円寺」も日蓮宗系の寺院です。

「涌泉寺」の寺伝によりますと、室町時代の始め、それまで天台宗であったお寺に、日蓮上人の孫弟子にあたる「日像(にちぞう)上人」が「法華宗」を広めにやってきました。当時の住職と法論を交わしている内に、住職も村人たちも法華経の教えに心酔し、村中総出で改宗し、その喜びを表現するために踊りを始め、そして法華経の素晴らしさ表す送り火を点火することにしたそうです。

今では漢字検定協会が清水寺の貫主さんに依頼して今年の世相を漢字1文字で書いてもらっていますが、当時は村人たちの喜びを漢字2文字で表したのです。

しかし、「妙」と「法」は同じ時期に始められたものではないという説もあります。理由は「妙」「法」の位置です。昔の横書きであれば、向かって右に「妙」、左に「法」があってしかるべきですが、左から右に「妙」「法」と並んでいます。

「京の用語集」一覧に戻る