御禊

御禊
みそぎ

「斎王代」以下女人列のための禊(みそぎ)の神事が、5月2日または4日に実施されます。
正式には「斎王代女人行列 御禊の儀」といい、神社では「ごけい」や「ぎょけい」と呼んでいます。「斎王代」をはじめ、女官や女童など路頭の儀に参加する女性たちが禊をします。古くは賀茂川で行われていたようですが、現在は上賀茂神社と下鴨神社とで毎年交互に行われ、平成21年は下鴨神社で実施されました。平成22年は上賀茂神社の番です。清冽(せいれつ)な流れの中に手を三角の形に差し出す斎王代は、祭りの無事を神に祈っているかのような仕草にも見えます。またこの禊の前、「葵祭」に先立ち「斎王代」が最初に上賀茂・下鴨両神社と共に参拝する神社は「櫟谷七野(いちいだにななの)神社」です。この神社は「賀茂斎院址」に建っていることで知られています。斎院とは、賀茂社に奉仕する斎王の研修所でした。都には幾つか斎院が建てられましたが、「紫野斎院」は特に有名です。代々の斎王はここで精進潔斎の生活をし、賀茂社に奉仕する準備の日々を送りました。また下鴨神社の本殿西には「葵の庭」と呼ばれる一角があり、ここにも斎院が建っていたと伝えられています。

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