行列の主要人物について

行列の主要人物について

「近衛使列」の中心人物であり、また路頭の儀の主人公である「近衛使(勅使)」。そして「斎王代列」の中心人物であり、祭りのヒロインでもある「斎王代」。それ以外の登場人物を何人かご紹介しましょう。まずは先頭を行く六人の「乗尻(のりじり)」。5月5日上賀茂神社で実施された「競馬(くらべうま)」の騎手が「乗尻」と呼ばれ、「路頭の儀」では行列の露払い役を務めます。馬上の彼らは、「競馬」の当日と同じ衣装です。左方は赤い闕腋(けってき)の袍(ほう)、右方は葡萄(えび)色の闕腋の袍。「闕腋の袍」とは腋の下の縫っていない、武官の晴れの衣装です。

また女人列にも馬上の麗人姿があります。彼女は「騎女(うまのりおんな)」と呼ばれています。また、女官の中でもその姿が目立つ「采女(うねめ)」。3、4人ほど列に加わっていますが、「垂髪」に「心葉」と「釵子(さいし)」、そして「日蔭の鬘」と、斎王代とヘアースタイルがよく似ています。違うのは衣装で、小袖の上に唐衣を重ねている点です。その唐衣の模様が青海波(せいがいは)紋であることが特徴ですね。復数人で歩いていますので、沿道に居ても衣装が良く見えます。

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