行列の構成

行列の構成
ぎょうれつのこうせい

総延長約1キロメートルに及ぶ時代行列は、大きく分けますと、「近衛使(このえのつかい)(勅使)」を中心とする「近衛使列(このえのつかいれつ)」と斎王(さいおう)代を中心とする「斎王代列」に分かれます。前者は男性中心の列であることから、「男列」。それに対して後者を「女人列」と呼ぶこともあります。全体の4分の3を占める「近衛使列」も細分化しますと「警護列」と「幣物列」、それに「勅使列」に分かれます。行列のヒロインとして注目を集めるのは「斎王代」で、「腰輿(およよ)」という輿(こし)に乗っていますし、十二単(じゅうにひとえ)を着ていますのですぐにわかります。しかし、そのはるか前を行く、行列の中心人物「近衛使(勅使)」は、案外見逃されています。男性の場合、その衣裳などから判別するのが難しいからでしょう。この行列の主人公は馬に乗っていますが、キラキラと光る小さな面を付けた馬を見つけたら、その馬上の方が「近衛使(勅使)」なのです。

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