平安時代<前期>(794~1068)2

平安時代<前期>(794~1068)2
へいあんじだい<ぜんき>(794~1068)2

●平安神宮の拝殿に復元される大極殿
平安京は現在の京都御所よりも西にあり、後世に古制に即して再現されたという紫宸殿、清涼殿ともその建築も規模も異なっている。また、天皇の即位や国家的な儀式を行った大極殿は、明治28年の平安遷都1100年を記念して造られた平安神宮の拝殿に復元されている。平安神宮に見られるように大内裏には、碧瓦、朱塗の柱の美しい建物が次々と建ち並び、平安京は貴族政治・社会の成熟期を迎える。大内裏の周囲には貴族や役人の家が建ち、大内裏の正門である朱雀門と都の玄関であった南の羅城門まで、幅85メートルという朱雀大路に柳の街路樹が続いた。左右を両京に分け、さらに北から東西に一条、二条と九条までの大路や小路で碁盤の目のように整然と仕切られていた。平安京の都市計画は唐の都、長安がモデルといわれるが、長安は四周をすべて城壁で取り囲んでいたが、平安京にはそれがなく開放的な都城であった。

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