おばんざい

おばんざい
おばんざい

おばんざいとは、一般的に普段のお惣菜のことを指しますが、京都の人は、「今日はおばんざいを食べよう」とは言わないから不思議なものです。どうやら、お店のメニューや、メディアで紹介されたときにおばんざいという表現が多く使われているようです。おまわり(歳時に決まったおかずを食べること)と言われることもあります。昔ながらのおかずは、にしん、油揚げ、ちりめんじゃこ、なまり節などの食材に、旬の野菜や乾物を炊き合わせたものが主流です。京都の町なかでは魚屋である程度鮮魚が購入できましたが、ちょっと郊外になると、魚といえば、ちりめんじゃこか、なまり節という時代が長かったのです。庶民が食べる生に近い魚といえば、お祭りのときの鯖ずし程度だったとか。そんな風土からうまれてきたものが、京都らしいおかずとして今に伝わっています。

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