京たけのこ

京たけのこ
きょうたけのこ

春の京都では「朝堀り」たけのこを手に入れるのが何よりのぜいたくです。秋の松茸と同様に、そのこだわりは相当なもの。なぜ、朝堀りがよいかといえば、それが最もおいしく味わう方法だからです。たけのこは掘ってから時間が経つほどエグミが強く出るようになります。だから掘ってからゆがくまでの時間が短いほど、あくが少なくおいしい。新鮮であれば、香りをそこねないために、水だけでゆがきます。日本一の品質といわれる京都のたけのこは、色が白くてやわらかく、歯触りが良いのが特徴です。この品質を生みだしているのが、1年間かけて竹薮を手入れしている栽培法です。冬には「敷き藁(わら)」や「置き土」をしてふかふかの土壌を作り、収穫後は掘った穴に「お礼肥料」を入れるなど、必ず次の年に備えます。地表に出るまでに「ほり」という道具を使って掘りだすのも色白のたけのこを好む京都ならでは。ちなみに、最高級品は、「白子たけのこ」と呼ばれています。

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