京都の人々に「えいでん」の愛称で親しまれる叡山電車。秋の紅葉ライトアップが有名ですが、実は夏に開催される「青もみじライトアップ」も見逃せません。うだるような暑さの京都市内中心部から、電車に揺られてわずか30分。新緑と涼を求めるミニトリップへ出かけてみませんか?
出発は出町柳駅から、そこは七夕の世界
旅の始まりは出町柳駅。京阪電車の出町柳駅と接続しており、加茂川、高野川が合流して鴨川となる「鴨川デルタ」や鯖街道の終点「出町桝形商店街」、世界遺産でもある下鴨神社から至近です。
改札をくぐると、そこはもう七夕の世界です。駅構内を彩る立派な笹飾りを眺めながら進むと、「LOVEなベンチ!」があります。
昨年の出町柳駅「七夕装飾LOVEなベンチ!」 写真提供:叡山電鉄株式会社
このベンチは、普段から設置されていて目を引きますが、この時期は叡山電車の社員さんたちの手によって、なんとも愛らしい七夕仕様にドレスアップされています。ベンチのすぐ横には、色とりどりの短冊とペンが用意されていて、願い事を書いて、飾れるようになっています。
ここで書いた短冊は、イベント終了後に縁結びの神様として有名な「貴船神社」に奉納してもらえるとのこと。そう聞くと、絶対「短冊」を書きたくなりますね。
また、短冊に書かれた子供たちの願い事が目にすると、微笑ましいものがあります。
「えいでん」は車両も魅力!
「えいでん」の車両は、マンガやアニメとコラボレーションしたラッピング車両などもあり、鉄道ファンでなくても楽しめるものばかりです。
中でも、大きな窓を採用し、窓に向かって配置された座席があるなど、展望に配慮された「きらら」がおすすめです。 写真提供:叡山電鉄株式会社
「きらら」の運行ダイヤは公表されているので、予め確認されて乗車されることをお勧め致します。
「きらら」運行ダイヤ
めぐり会えるとラッキー!「えいでん七夕伝車」の運行も
また、この時期には、車内が七夕装飾された「七夕伝車(たなばたでんしゃ)」が運行されます。七夕の願いがしっかりと伝わるようにとの思いを込め、「電車」ではなく「伝車」と名付けられています。
「七夕伝車」ヘッドマーク 提供:叡山電鉄株式会社
いよいよメインの「青もみじのトンネル」へ
出町柳を出発して電車は住宅地を走っていたかと思うと、いつの間にか京都の山間部を走行します。電車が市原駅を過ぎると、車内にアナウンスが流れます。「これより、もみじのトンネルに入ります。車内の照明を消灯いたします」パッと電気が消え、車内は真っ暗に。同時に、電車は吸い込まれるようにスピードを落とし、ゆっくりと進み始めました。次の瞬間、窓の外に現れたのは、光に包まれた鮮烈な緑の世界!
写真提供:叡山電鉄株式会社
約250メートルにわたって、ライトアップされた約280本ものイロハモミジやオオモミジが、闇の中に妖艶に浮かび上がっています。昼間の爽やかな新緑とは全く違う、どこか神秘的で、吸い込まれそうなほど深い緑。ゆっくりと動く車窓いっぱいに広がるその輝きは、まるで動く一幅の絵画のようです。車内のあちこちから「綺麗…」とため息混じりの歓声が漏れていました。夏の京都の夜に相応しい、涼やかで贅沢な特等席。幻想的なひとときは、あっという間に過ぎていきました。
駅のライトアップも
「青もみじライトアップ」では、駅もライトアップされます。従来の二ノ瀬駅、貴船口駅のライトアップに加えて、今年は鞍馬駅のライトアップも新たに加わります。
二ノ瀬駅は、山間にひっそりと佇む隠れ里のような風情の駅です。ログハウス風の待合室やもみじの巨木がライトアップされて風情があります。
写真提供:叡山電鉄株式会社
続いて、貴船神社への玄関口である貴船口駅では、スタイリッシュな駅舎の周囲を取り囲むもみじがが優しくライトアップされます。
写真提供:叡山電鉄株式会社
そして終着駅の鞍馬駅。「第1回近畿の駅百選」にも選定された駅です。
毎年10月22日の「鞍馬の火祭」の際には、大勢の観客で賑わいますが、普段は閑静な佇まいです。
写真提供:叡山電鉄株式会社
駅前に鎮座する巨大な「鞍馬の大天狗」やかつて当線を走っていたレトロ電車「デナ21型」車両が夜の闇の中で堂々とライトアップされている姿が魅力です。歴史あるレトロな木造駅舎のホームにはたくさんの風鈴が吊るされており、「チリン、チリン」と一斉に響く涼しげな音色に包まれます。
途中の各駅のライトアップは車窓から眺めるだけでも楽しめますが、時間に余裕があれば途中下車してみてください。次の電車を待つ15分〜20分の間、静かな夜のホームで風鈴の音を聴きながら、過ごすのも良いと思います。
えいでん沿線にも是非立ち寄りを
「青もみじライトアップ」開催中、貴船神社では、「七夕笹飾りライトアップ」が開催されて、本宮境内が七夕笹で飾られライトアップされます。 
開催期間: 2026年7月1日(水)~8月15日(土)
開催時間: 日の入りから20:00まで
アクセス:貴船口駅前より京都バス約4分貴船下車。
また、叡山電車沿線は、魅力的な旧跡やお店が点在していますが、夜間に特におすすめなのが、一乗寺駅周辺エリア。学生街でもあるこのエリアには、京都一のラーメン激戦区「一乗寺ラーメン街道」やカフェ、書店などが多く、「青もみじライトアップ」の道中に訪れることをおすすめ致します。


(写真はイメージです)
叡山電鉄 運輸課 泉水さん「叡電沿線は「青もみじ」の名所でもあります。『青もみじライトアップ』にお越しください。お待ちしております。」
「青もみじのライトアップ」基本情報
| 実施期間 | 2026年7月1日(水)~8月15日(土) |
| 点灯場所 | 鞍馬線 市原駅~二ノ瀬駅間「もみじのトンネル」、二ノ瀬駅、貴船口駅、鞍馬駅 |
| 点灯時間 | 18:30頃~20:30頃 |
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記事制作協力:叡山電鉄株式会社