2021年11月05日(金)
京都市ビジターズホストがおススメする「身体と心を調える 大徳寺大慈院 セルフメンテナンス&ゆる坐禅」
「坐禅」と聞いて、どんな光景が浮かびますか?暗がりの道場にじっと座り、ちょっとでも動くと「喝!」と
警策で肩をバシン!と打たれる、怖くて痛いイメージ?
「それは修行時の話。初めての方にはまず力を抜いて座るところから始めてもらいます」と柔らかな笑顔で話すのは
「ゆる坐禅」を考案された戸田惺山ご住職。朝の光がさしこむ静かな禅寺で、今までのイメージをくつ返すちょっと楽しい坐禅体験はいかがですか?
会場となるのは大徳寺塔頭、大慈院。まだ少し夏の暑さが残る10月のある日曜日の朝、「ゆる坐禅」を体験してきました。
大徳寺は京都の北、紫野の地に立つ、千利休ともゆかりのある臨済宗の大本山。バス通から南門を入ると、朝の境内には凛とした空気が満ちています。
大慈院への案内矢印に沿って門を入り、美しく整った石畳を歩いていくだけで、心なしかおごそかな気分に。
方丈の玄関を入ると、ご住職がにこやかに出迎えてくださいます。
まずはご住職による禅や坐禅プログラムについてのお話。
仏教の終着点はお釈迦さまの「涅槃寂静(ねはんじゃくじょう=求めることに心を縛られた状態から解放された、もう何も求めるものも無い安らかな心の自由と自立)」ですが、
坐禅をはじめルーティーンを続けることで自身の中にある安らぎを引き出すというのが禅宗の教えだそうです。
1回目の坐禅は、簡単に座り方を教わってから短めに。鳥のさえずりが聞こえる中、開け放たれた窓から涼やかな風が吹きぬけるお堂で、自分の今の状態を確認します。
つぎに、セルフメンテナンス。体と呼吸と心はつながっているので、身体の緊張をほどき呼吸を整えることで
自ずと坐禅の姿勢をとれるようになるのが理想。ゆるゆるとした住職考案の体操で体をほぐして2回目の坐禅へ。
2回目の坐禅では1回目より肩の力が抜けて楽にあぐらを組めているような気が。体の重心が下へと降りていき、
海の底へ沈んでいくような感覚も。
呼吸に関してはあまり意識が向いていなかったものの、思考は次第に意識と無意識の間をゆらゆら行ったり来たり。
おりんと拍子木の音で現実に引き戻されました。
今回は食事つきプランなので、坐禅終了後、朝ごはんをいただきにお隣の精進料理の名店「泉仙」さんへ。
優しいおだしの味が効いた野菜たっぷりのお食事にも癒されました。
朝から京都を満喫でき、特別な時間を過ごせました。

このゆる坐禅、1回きりではもったいない、と参加された方に平日の朝6:00からと日曜8:00から行われているZOOMゆる坐禅のアドレス授与もあります。
ストレスフルな毎日を健やかに過ごすため、これを機に坐禅をルーティーンにしてみてはいかがでしょうか?
※詳細・お申込みはこちらから
内容
【期間】通年
※設定日はお申込みフォームにてご確認ください
※法要や行事等により急遽休止となる場合があります。あらかじめご了承ください。
【時間】
・ 朝坐禅と泉仙の朝ごはん 8:00~10:00(坐禅のみ8:00~9:00)
・ 坐禅と泉仙の昼ごはん 10:00~12:00(坐禅のみ10:00~12:00)
※参加ご希望の2日前の10:00までにご予約下さい。
【料金】
・朝坐禅&朝食 3,500円
・坐禅のみ 1,500円
※1名あたり、おとな・こども同額
※事前クレジットカード決済
【人数】各回 1~10名
【開催場所】大徳寺大慈院、お食事:泉仙大慈院店
基本情報
大徳寺大慈院
【アクセス】地下鉄「北大路」駅から市バス204・205・206系統「大徳寺前」下車徒歩約8分
JR嵯峨野線「二条」駅から市バス206系統「大徳寺前」下車徒歩約8分
ライター紹介
福住 典子(ふくずみ のりこ)
京都市ビジターズホスト、全国通訳案内士(英語)。京都生まれの京都育ち。大学卒業後京都を離れるが、2009年京都に戻って一念発起し通訳ガイドに。
趣味は美術館巡りと低山歩き。初対面の印象は「いかにも京おんなっぽい」。でも、「いけず」やあらしまへん。
※掲載内容は、2021年11月現在のものであり変更となる場合があります。