カルチャーを感じる京都の夜の飲み歩き

2026年02月19日(木)

  • 市内中心部

  • 祇園・清水寺

カルチャーを感じる京都の夜の飲み歩き

目次

    日中はたっぷりと観光を楽しみ、夕食でお腹も満たす……でも、もう少しだけまちに浸りたくなる夜の京都。すると、昼とは違う一面が見えてきます。

    京都ならではの「会館飲み」、音楽にとどまらない幅広い表現が集まるライブハウス、繁華街の地下へ続く喫茶店で味わうデザート。そんな京都のカルチャーを感じるスポットにに立ち寄ってみると、知られざる京都の夜の魅力に出会えます。


    【モデルコース】

    • STANDING OVATION

    ~徒歩 10分~清水五条駅~乗車 4分~三条駅~徒歩 5分~

    • UrBANGUILD(アバンギルド)

    ~徒歩 3分~

    • 喫茶ガボール

     

    【会館飲み・STANDING OVATION】京都の夜をまず楽しむなら“会館”へ

    夜の入口に、まず向かうのは「会館」です。「会館」とは、ひとつの建物に小さな飲食店が同居する、京都独自の酒場スタイル。戦後、町家などの古い建物を活用するかたちで広まり、賑わいを見せています。新旧さまざまなお店が軒を連ね、レトロな雰囲気が残る空間は、京都らしい夜の風景のひとつです。

    食事の前の軽い一杯から、途中で立ち寄るはしご酒、締めの一軒まで、「会館飲み」の楽しみ方は人それぞれ。そして、館内で気軽に店を移動できるのも、会館ならではの楽しみ方です。昭和から続く会館もあれば、令和に誕生した新しい会館もあります。2024年にオープンした「湯浅会館」もそのひとつ。

    築100年を超える大正時代の町家を活かした「湯浅会館」は、高い天井や整えられた中庭など、至るところに歴史の情緒が息づいています。そんな由緒ある館内において、唯一の立ち飲みスタイルで暖簾を掲げるのが「STANDING OVATION」です。

    炭火料理をはじめ、個性が光るメニュー

    「お酒好きの、お酒好きによる、お酒好きのための立ち飲み屋」をコンセプトに、料理は和・イタリアン・エスニックの要素が自然に溶け合うスタイル。ラム焼売や季節の一品など、お酒が進むメニューが揃います。

    なかでも特徴的なのが、立ち飲みでは珍しい炭火焼き。香ばしく焼き上げた鴨ロースは、噛みしめるほどに旨味がジュワっと広がり、炭火ならではの魅力を感じさせてくれます。

    人と人がつながる、京都の夜

    日本酒や焼酎、クラフトジンに加え、ワイン好きの店主が選ぶボトルも揃い、気分に合わせた一杯を選べます。地元の人から観光や出張で訪れた人までが肩を並べ、自然と会話が生まれるのも立ち飲みならではの魅力です。

    お客さん同士が盛り上がって、次の店へ流れていく姿も珍しくないそう。とりあえず一軒、そのつもりが、もう一軒……と、向かうのも自由。そんな余白を楽しめるのも、「会館飲み」ならではの魅力です。

    STANDING OVATION

    住所 京都市下京区高倉通五条上る亀屋町174-2 湯浅会館 1F
    アクセス 京阪本線 清水五条駅 徒歩10分
    営業時間 16:00~0:00(23:30L.O.)
    定休日 不定休
    連絡先
    URL https://www.instagram.com/standingovation_kyoto/

     

    【ライブハウス・UrBANGUILD(アバンギルド)】表現が交差する、多角的アートスペース

    ほろ酔い気分で五条河原町を離れ、向かったのは飲食店が立ち並び多くの人で賑わう三条木屋町です。

    京都の街には、さまざまなスタイルのライブハウスが存在し、独自の音楽シーンを育んできました。そのなかでも、音楽に限らず、さまざまな表現と出会える場所が木屋町にある「UrBANGUILD」です。2006年のオープン以来、20年にわたってジャンルを超えたイベントを開催。ライブハウスという枠に収まらない「多角的アートスペース」として、京都の夜を彩ってきました。

    舞踏、演劇、寄席まで。一期一会の夜

    音楽イベントだけではなく、即興演奏や型にとらわれない自由なダンス(コンテンポラリーダンス)、朗読、演劇、さらには落語が楽しめる寄席まで、多彩なジャンルのイベントが日々開催されています。海外からの来場者も多く、客層はイベントごとに千差万別。多様な表現が交差するからこそ、一期一会の特別な夜が生まれます。

    空間を楽しみながら、お酒と食事も

    内装は、大工仕事も手がけるオーナーがスタッフと共に作り上げたもの。「UrBANGUILD」を象徴する壁画は少しずつ手が加えられ、時間とともに表情を変えてきました。フロアには大きな木のテーブルが並び、イベントを楽しみながら食事やお酒をゆったり味わえるのも魅力のひとつです。

    フードの名物となっているのが、まかないから生まれたキーマカレー。ふわっと鼻を抜けるライムリーフの爽やかな香りに、濃厚なチーズや彩り豊かな野菜、さらに、ポリポリとした「いぶりがっこ」の食感が絶妙なアクセントになっています。さまざまなアイデアが折り重なって生まれた、ここでしか食べられない人気メニューです。

    多彩なアートが混ざり合う刺激的な空間で、絶品フードとお酒を堪能するひととき。五感をフルに使って、特別な京都の夜を心ゆくまで楽しめます。

    UrBANGUILD

    住所 京都市中京区材木町181-2 ニュー京都ビル3F
    アクセス 京阪本線三条駅 徒歩約3分、阪急京都線 京都河原町駅 徒歩6分
    営業時間 イベントに準ずる
    連絡先 075-212-1125
    URL https://urbanguild.net/

     

    【夜喫茶・喫茶ガボール】扉を開けると、地下に広がる別世界

    音楽やアートにふれる時間を楽しんだあとは、木屋町通を北に歩いて3分、三条木屋町を少し東へ。ビルの階段を地下におりると現れるのが、喫茶ガボールです。

    京都の人気喫茶店「喫茶 la madrague(マドラグ)」の姉妹店として誕生。フランスのキャバレーの楽屋をイメージした店内には、ボールランプや大きな鏡が配され、天井からはミラーボールや椅子、鳥籠が吊るされた、独特の世界が広がります。

    心ときめく、夜のデザート

    デザートで特に人気なのが「クラシックプリンアラモード」と、チョコレートづくしの王道パフェ「ウォンカ」。また、季節によって限定のパフェが登場することもあります。

    プリンは店内で仕込む自家製で、かための食感と卵の風味が印象的。甘さは控えめで、フルーツの味わいが引き立ちます。

    コーヒーは老舗焙煎業者によるオールドスタイルの深い味わい。紅茶は京都の茶葉専門店にブレンドを依頼し、ホットティーはモロッコ製の銀ポットで提供されます。ブレンドの種類も豊富で、選ぶ時間も楽しみのひとつ。カップやクリームとともにお盆に整えられたティーセットが、ここでのひとときを特別なものにしてくれます。

    しっとりと過ごすひととき

    アルコールドリンクも用意され、カクテルはリキュールと割りものを別々に提供。自分で仕上げるスタイルも、ガボールならではです。

    非日常なのに不思議と落ち着く雰囲気に、世界観をより深めてくれるBGM。観光客で賑わう昼の京都とは異なる表情を見せる夜喫茶で、1日の締めくくりです。これまで巡った場所を振り返ったり、明日の予定を立ててみたり。繁華街にありながら、隠れ家のように過ごせる一軒です。

    喫茶ガボール

    住所 京都市中京区中島町103 藤田ビル B1F
    アクセス 京阪本線 三条駅 徒歩約3分
    営業時間 平日 16:00~23:30、土曜日 12:00~23:30、日曜日・祝日 12:00~22:00
    定休日 定休日なし(年末年始除く)
    連絡先 075-211-7533
    URL https://fasma.jp/qo7747

    観光名所や自然を巡る京都ももちろん魅力的ですが、夜の街を歩きながらカルチャーに触れてみるのも、新しい楽しみ方のひとつです。京都の「今」を映す場所を訪ねるうちに、街との距離がすっと縮まり、自分もその一部になったような感覚が生まれます。そんな夜を重ねることで、京都は再び訪れたくなる場所になっているのではないでしょうか。

    ※情報は2026年2月時点のものです

    企画・取材・執筆|狸山みほたん
    撮影|岡安いつ美 ※UrBANGUILD、佐々木明日華 ※STANDING OVATION・喫茶ガボール
    編集|株式会社ツドイ

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