なだらかな緑の稜線を見せる東山連峰。その麓には円山公園、八坂神社、高台寺から清水寺に至る観光スポットが数多くあり、観光客で常ににぎわっている。
円山公園の奥にある長楽寺には頼山陽・三樹三郎父子の墓があるほか、水戸藩烈士の墓所「尊攘苑」も。幕末、東山・霊山の霊明社で志士たちを神道式で葬る祭祀が行われ、霊山は志士たちの葬送の地となった。京都霊山護国神社は、明治維新を目前にして倒れた志士たちを祀るため慶応4(明治元年・1868)、明治天皇の発案により創建された日本初の招魂社。坂本龍馬をはじめとする有名無名の志士たちの墓碑が並ぶ。向かいには、日本で唯一の幕末維新専門ミュージアム・霊山歴史館が立つ。東大路通から霊山に至る坂道を「維新の道」と呼び、龍馬・幕末ファンの聖地として訪れる人が多い。この道の途中には、世にいう「翠紅館会議」が行われた翠紅館が立ち、現在は料亭になっている。
二年坂、三年坂を上り切ると広がる、世界文化遺産・清水寺にも維新の史跡は多く残る。