十念寺
華宮山宝樹院(かきゅうざんほうじゅいん)と号し,西山(せいざん)浄土宗に属する寺である。
永享(きょう)三年(1431年)に後亀山(ごかめやま)天皇の皇子・真阿(しんな)上人が,室町幕府六代将軍足利義教(あしかがよしのり)の帰依を受け,元誓願寺通小川にあった誓願寺内に一坊を建てたのが始まりで、天正十九年(1591年)に豊臣秀吉によってこの地に移された。
本堂は、天明の大火(1788年)後の仮本堂であったのが、平成五年(1993年)に高口恭行氏の設計により近代的な寺院建築となる。
東山の旧雲居寺(うんごじ)にあった平安時代のものといわれる阿弥陀如来坐像を安置する。
寺宝として、室町時代の説話絵である仏鬼軍(ぶっきぐん)絵巻一巻(重要文化財)などを所蔵している。
寺内には、足利義政をはじめ、後陽成天皇の皇子・高雲院宮(こううんいんのみや)、医者として活躍した曲直瀬道三(まなせどうさん)、施薬院全宗(やくいんぜんそう)、鋳造師の金座銀座両家、徳大寺公城(きみき)などの墓がある。
京都市