京ことばの特徴

京ことばの特徴
きょうことばのとくちょう
京ことばの大きな特徴として、母音を伸ばすということが上げられます。「目(め)ー」「歯(は)ー」「手(て)ー」「字(じ)ー」など、ゆったりとおおらかな印象を与えます。直接的なもの言いをしないのも特徴の一つ。相手が同意を求めたときにも、「そうどすやろか」。はっきり反対意見を持っていても、相手を傷つけないように言い切らないようにします。こんな言い方もあります。「ちがうのとちがいますやろか」御所ことばの影響もあるのか、敬語のような表現も多く見られます。例えば、オ~サンをつける表現。「オヒ~サン(太陽)」、「オツキサン(月)」、「オテラサン(寺)」、「オミコッサン(みこし)」、食べものにも「お芋さん」「お豆さん」「おかがみさん(鏡餅)」「おかぼ(かぼちゃ)」と言って敬いの気持ちを表現します。「おーさん」はご存じですか。「おー、おー」と腹の底から出るような低い声が京都の町に響きます。それが、おーさん。寒い真冬でも素足にわらじを履いたお坊さんが托鉢に回ってくるのです。親からもらったお米や小銭を渡すのは、昔は子どもの仕事でした。