京都の夏

京都の夏
きょうとのなつ

盆地のためでしょうか。京都の夏は、ほかの町より暑く冬はより寒く感じるような気がします。夏になると、京都人は「ようムシますなぁ」、こう言ってあいさつがわりにします。京都の夏はなるほど確かに暑いというより、蒸すというのがぴったりです。意外に知られていないことですが、祇園祭は7月1日から31日まで1カ月に渡って続くお祭りです。「コンコンチキチンコンチキチン」。お囃子が聞こえると、京都人はウキウキソワソワ。一度は鉾を見ないと夏が始まらないと、出かけて行きます。大勢の人にもまれながら、「夏がきた」という実感とともに家路に着きます。7月17日、祇園祭の山鉾巡行が終わるころには、梅雨も明け、いよいよ夏本番です。8月になると、お盆に還ってこられる「オショライサン」(精霊)を迎える準備が始まります。仏壇をきれいにし、蓮の葉に野菜を盛り、蓮の花の形をした押し菓子を供え、お迎え団子を用意して迎え火をたきます。「オショライサン」が彼岸へ還られるのは16日、大文字の送り火の日。送り火に心静かに手を合わせ、「オショライサン」の冥福と家族の無病息災を祈りましょう。大文字の送り火が終わると、華やいだ夏は過ぎ、静かな秋の気配がもうそこまで来ています。

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