残したい京ことば

残したい京ことば
のこしたいきょうことば
NHK大河ドラマなどでよく耳にする京ことばですが、多くのことばがそうであるように、時代とともに話す機会が少なくなってきました。それでも京都を訪ねると、旅館やお店などいろいろな場面で、たくさんの京ことばに出合うことでしょう。京ことばにふれることで、京都に息づく文化を感じてもらえればうれしいと思っています。数年前、NHK教育テレビで「二十一世紀に残したいふるさと日本のことば」という番組が放映されました。そこで発表された京ことばのアンケート結果を少し紹介したいと思います。第1位は、「おおきに」。大変大層という程度をあらわすことばですが、今は「ありがとう」の意味で使われます。たしかに、イントネーションも柔らかく「おおきに」と言ってもらうと、はんなりと心が温かくなりますね。京都では今でもよく耳にすることばです。ちなみに第2位は、「おいでやす・おこしやす」。いらっしゃいませということで、「おいでやす」より「おこしやす」の方が丁寧な言い方です。もてなしの心が伝わってきますね。第三位は、「おはようおかえりやす」。行ってらっしゃい、無事ではやくお帰りになるのを待っていますという意味です。いずれもまだ京都に残っていることばなので、ぜひ生の京ことばを聞きに来てください。