祇園祭はどこの神社のお祭り?

祇園祭はどこの神社のお祭り?
ぎおんまつりはどこのじんじゃのおまつり?

日本三大祭、また京都三大祭の一つとして全国的にも有名な祇園祭は「八坂(やさか)神社」の祭礼です。八坂神社は江戸時代末までは「祇園社(ぎおんしゃ)」または「祇園感神院(ぎおんかんじんいん)」と呼ばれ、典型的な神仏習合の神社でありまた寺院でもあったのです。今でも京都で「祇園さん」といえば八坂神社のことを指します。花街の「祇園」はこの八坂神社にお参りする人たちでにぎわったことから、そう呼ばれるようになりました。

八坂神社に祀られる神様の代表格は有名な「素戔嗚命(すさのおのみこと)」。「天照大神(あまてらすおおみかみ)」の弟ですが、やんちゃで元気の有り余っている神様です。この神様が仏典にも登場する「牛頭天王(ごずてんのう)」と同一視されるようになりました。牛頭天王はお釈迦様ゆかりの祇園精舎の守護神であり、また古代の新羅でも祀られていました。病をまき散らす疫神を退散させるには、強力なパワーを持った神が当たらねばかったのでしょう。八坂神社には疫病退散の御利益があり、祇園祭とは疫病、特に伝染病を鎮めるための祭りなのです。

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