京友禅

京友禅
きょうゆうぜん

白生地に花鳥風月などの模様を染め上げた、華やかな京友禅。今では日本の模様染めそのものをさすほどに世界的に知られたものです。戦後しばらくは染め出した反物を、鴨川の流れでさらす"友禅流し"が京の風物詩としても見られました。

職人技の粋を集め、非常に多くの工程を経て作られる京友禅は、手描友禅と型友禅に大別されます。手描友禅は、元禄時代に京都の扇絵師・宮崎友禅斉(みやざきゆうぜんさい)によって技法が大成され、友禅染の名前のもととなりました。型友禅は明治初期に京都の広瀬治助(ひろせじすけ)によって開発されたもので、模様を写し取った型紙を使って染める技法です。

京友禅は人生の節目節目を着飾るに欠かせない装いです。昔は京友禅であつらえた訪問着、付下げや小紋、黒留めや色留めなど一式を親が心得として揃えたものでした。お宮参りや七五三、十三参り、入学卒業、成人式や婚礼などの晴れ舞台に。あるいはお茶会やパーティーなどあらゆる場面に華やぎをかもしだし、また相手への礼儀をそこなわない、これほど日本の暮らしに寄り添ったものはないでしょう。中高層の方の"箪笥(たんす)に眠る"と苦笑される時代をいま一度大切にするためにも、若いころの素敵な色柄を、ぜひお孫さんや若い世代に伝えてください。

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