茶室の構造

茶室の構造
ちゃしつのこうぞう

「茶室」は大きく分けて、「草庵茶室」と「書院茶室」に分かれます。前者は基本的に独立型の茶室であり、母屋(主たる家屋)とは別の建物となっていることが多いですね。それに対し「書院茶室」は書院など主たる建物の中に組み込まれた茶室ですので、書院など家屋の1室という場合が多々あります。床や床柱、貴人口、炉、露地(ろじ)などは、どちらにも共通の要素ですが、にじり口や変化のある天井構成、独特の壁や明かり取りのための窓などは「草庵茶室」独特の要素といえます。また「露地」はどちらの茶室にも必ず付属するもので、客人が茶事に入る前のプロローグ的な準備空間として、日常から非日常への入り口として茶室の一部とみています。もともとは露地以外の庭園も、建造物の付属要素として見られていました。

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