茶室の定義

茶室の定義
ちゃしつのていぎ

「茶室」とは、主人が客人を招いて、もてなしのために、茶のお点前(てまえ)をする空間のことで、喫茶店のように、相対してお茶は飲んでいても、そのお茶はお店の方が準備したものですから、そこに主人の心尽しは余りみられないわけで、その点で喫茶店は茶室とは本質的に違います。正式な茶事では、主人が客人に招待状を出し、懐石料理や酒のさかななども用意してその合間、合間に茶を点てますので、本来は茶を喫することが目的ではないのです。主人と客人の濃密なコミュニケーションの場として、使われるのです。その場に登場するのが、懐石であったり、さかなであったり、茶と菓子であったり、というわけです。突き詰めますと主人が客人を招くためにいかに心を砕いたか、その心尽くしを、客人が理解することによって、はじめて本来の目的が達成されたことになりますので、茶も茶室もその媒介ということになります。しかし、本格的な茶事となりますとかなりの時間を要しますし、準備も大変です。ですから、主人と客人が相対し、茶を服することだけに絞った茶席の方が主流となっています。

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