歌舞伎音楽の演奏家と裏方さん

歌舞伎音楽の演奏家と裏方さん
かぶきおんがくのえんそうかとうらかたさん

役者ばかりか歌舞伎劇を進行するうえで、必要不可欠なのが音楽の演奏家たちです。義太夫(ぎだゆう)の竹本連中、常磐津(ときわず)や清元(きよもと)、そして下座音楽も受け持つ長唄(ながうた)・囃子(はやし)連中で、こうした歌舞伎の音楽はすべてがライブ演奏で成り立っています。舞台の表と裏で立ち働く人たちの仕事ぶりも見逃せません。大人数で舞台装置の組み立て、解体を一手に引き受ける大道具方、舞台の袖で役者の見えや激しい動きに合わせてツケを打つのがツケ打ち。大向こうの掛け声と同様、この人がいないと、芝居は気が抜けてしまうでしょう。ツケ打ちは幕の開閉の合図をする柝(き)を打つ仕事も兼ねています。黒衣を着て役者がセリフを忘れた時にプロンプター役を勤めるのは狂言作者の仕事です。舞台裏では役に応じて色とりどりの衣装を用意する衣装方、役者の鬘(かつら)をつくる鬘師と床山、小道具係ら。顔見世でいえば、まねきに上がる役者の人数の実に5、6倍もの人々が演奏家も含めて表と裏で働いています。

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