日本最古の劇場、南座

日本最古の劇場、南座
にほんさいこのげきじょう、みなみざ

四条大橋東詰にある南座は現在、興行会社の松竹が所有し、顔見世など年に3回ほど歌舞伎の公演を行うほか、喜劇やレビュー、現代劇、時代物のお芝居など中間演劇と呼ばれるさまざまな演劇を公演する京都で最大の由緒ある劇場です。この南座が誕生したのは江戸時代の初め、元和年間(1615-1624)のことで、出雲の阿国(おくに)に始まる女歌舞伎から前髪姿の男性が舞台に立つ若衆歌舞伎へ移行しつつあった時期と見られます。徳川幕府は風紀を乱すいかがわしい興行を厳しく取り締まることも兼ねて、幕府が公認する7軒の芝居小屋に櫓(やぐら)を設けることを許可しました。歌舞伎史上に名高い「七つの櫓」で、その一つが南座なのです。現在の南座は鉄筋コンクリート4階建ての近代建築ですが、正面大屋根に掲げられた櫓が往時の面影を今に伝えています。国の登録文化財に指定され、どっしりとして風格のある表構えは日本最古の劇場であることを誇らしげに語りかけているようにも見えますね。

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