パントマイムの壬生狂言

パントマイムの壬生狂言
ぱんとまいむのみぶきょうげん

狂言には能楽のプロの世界で育ったものとは別に、民俗芸能として民衆の間で長年月かけて伝承されてきたものがあります。その代表が京都で今も盛んな大念仏狂言でしょう。円覚上人が善男善女を前に身振り手振りで布教したのが始まりとされる壬生狂言は、とりわけ有名です。「カンデンデン」の囃子(はやし)の音でも知られ、1976年(昭和51)京都で最初に国の重要無形民俗文化財の指定を受けました。春の大念仏会(4月21日から9日間)のほか2月と10月にも公開され、地元に居住する「壬生大念仏講」の人たちが壬生寺の舞台に立って、狂言を披露します。壬生狂言はすべて無言です。狂言面をつけパントマイムで上演するのが特徴で、能楽の狂言とはまた一味違った、土の匂いのする野趣あふれる雰囲気が人気を集めています。京都の大念仏狂言は壬生のほかに引接寺(いんじょうじ)の「ゑんま堂大念仏狂言」や清凉寺の「嵯峨大念仏狂言」があり、この内、ゑんま堂だけはセリフが入るのを特色としています。

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