京の町家で謡を楽しもう

京の町家で謡を楽しもう
きょうのみんかでうたいをたのしもう

京都の町中に数多く残る町家を会場に、観世流の謡を楽しむ会が定期的に開かれているのをご存じでしょうか。中堅どころのシテ方、井上裕久(ひろひさ)が主宰する「謡講(うたいこう)」で、平成21年(2009)の9月で30回を数えました。「謡講」は江戸時代に京の町衆の間で盛んに行われた素謡の会で、講を組み、交互に自宅の座敷に謡仲間を招いて、互いに日ごろの稽古の成果を披露しあった催しです。広間を障子や御簾(みす)で仕切り、謡い手は蝋燭(ろうそく)の明かりに影だけを映して、内側で謡うという、独特の形式で演じました。京都でもたしなみとして謡を習う人は年々、減少の一途をたどっています。能楽ファンのすそ野を少しでも広げようと、平成13年に中京の京町家を借りて、この「謡講」を復活したのが井上裕久です。謡い手は裕久をはじめプロの中堅、若手の能楽師ですが、お客にも「替謡」を募ったり、一緒に謡ってもらうなど、参加意識の高揚に努めています。問い合わせは洛謡社事務局(電話075-231-3796)へ。

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