仮面について

仮面について
かめんについて

ここで言う仮面とは、舞楽面のことを指します。一人舞(走物)は全て独特の面を付けます。四人で舞う舞楽でも面を着用するものがいくつもあります。面の種類もたくさんあります。人の顔を表したもの、リアルな婦人の顔、酒に酔った真っ赤な顔、老人の顔、病気で腫(は)れた老婆の顔などがユニークです。猿・鶴そして龍など動物の顔を模した面、また、宮崎駿の映画「千と千尋の神隠し」で登場する長方形の白い紙と布とをはり合わせて黒く目や鼻や口を象形的に描いた蔵面(雑面)もあります。面の構造も手が凝っていて、顎(あご)の部分が紐(ひも)で吊り下げられ、舞人が動くたびに揺れる吊顎(つりあご)で、目の玉も上下に動くものとして「蘭陵王(らんりょうおう)」「納曽利(なそり)」が有名です。その上、頬が上下に動く「還城楽(げんじょうらく)」などは、能面や近代的な面にも見られない精巧なものです。面の作者は大てい仏師(仏像を彫る職人)です。重要文化財の面も数多くあり、古い貴重な舞楽面が社寺仏閣には所蔵されています。また雅楽の場合、特にこれといった化粧はしていませんが、舞楽の中でも子どもが舞う童舞の「迦陵頻(かりょうびん)」「胡蝶(こちょう)」や今様の「白拍子」は,顔だけは白塗りの化粧を施して出演します。白く塗って紅をさすと男子も女子も解らなくなりますね。

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