花器

花器
かき
花をいける器のことを花器(かき)といいます。花器には二つの役割があります。一つは、生命ある花に不可欠である水を注いで長持ちさせるため。もう一つは、いけた花をより美しく見せるための飾りとしての役割です。花器と一口にいっても、形や材質、色など多種多様です。形については、筒、つぼ、鉢、皿、水盤、コンポート、かご、掛け、吊り、そのほか変形花器などがあり、材質についても、銅、鉄、陶器、ガラス、竹、プラスチックなどバラエティに富んでいます。それぞれ特徴をいかして使用しますが、いける花形や様式によっては専用の花器もあります。例えば立花では、いけ口が広がり下部が安定している銅製や陶製の花器がよく使われます。一方自由花では、表現や目的に合わせて花器の形が選択されます。市販の花器以外に、グラスや小物入れといった生活用品を花器として利用することも。普段食器として使用している真っ白なお皿や、空き缶などもアイデア次第で楽しい花器になり、まさに花器はいけばなの一部、ということもできます。