舞妓の化粧と着付け

舞妓の化粧と着付け
まいこのけしょうときつけ
原則として化粧は自分でします。ただし「店出し」というデビューのときだけは舞妓の化粧はほかの人にしてもらいます。鬢付油(びんつけあぶら)を手のひらでとかし、ベースとして顔にまんべんなく塗り、その上に水で溶いた「白粉(おしろい)」をはけで塗ります。鼻すじ以外に塗る「白粉」はほんの少しだけ紅を混ぜるそうです。唇につける紅は一般に、デビューしてから1年目の舞妓は下唇だけです。上と下の両方の唇に紅を塗っている舞妓は2年目以降のお姉さん舞妓ということになりますね。また紅はまゆや眼尻にも入れます。うなじの下の襟足は、白粉を塗って3本にするのが基本ですが、店出しのときや祭礼などの特別なときは3本にします。これら化粧のルールは花街によって若干の違いはあるようです。また着付けは「だらりの帯」という長くて重い帯を着用するため、男衆(おとこし)が手伝います。締めつけるときに力がいるからです。また「店出し」をする前の舞妓は「半だら」という、「だらり」の省略形である帯の締め方をしています。着付けには約15分から20分ぐらいの時間を要します。