花かんざし

花かんざし
はなかんざし

舞妓さんのさしている「かんざし」が毎月のように変わっていることをご存じでしたか? 月替わりが基本ですが、お正月や祇園祭、顔見せなど風物詩に合わせた「かんざし」もあるのです。特に草花にちなんだ「かんざし」が多く、それゆえ舞妓のそれを特に「花かんざし」とも呼びます。1月は「寒菊に松竹梅」、2月は「梅」、3月が「菜の花」、4月は「桜」、5月は「藤」または「あやめ」、6月は「柳と撫子(なでしこ)」または「紫陽花(あじさい)」、7月は「団扇(うちわ)」、8月は「すすき」または「朝顔」、9月は「ききょう」、10月は「菊」、11月は「紅葉」または「いちょう」12月は「顔見世のまねき」とバラエティ豊かです。また正月には「稲穂に白い鳩」を付けることもあり、始業式にはこのかんざしで臨みます。また祇園祭には「梵天(ぼんてん)」などの特別バージョンが登場します。12月の「顔見世のまねき」には、南座での「総見(そうけん)」(芸妓舞妓の団体観劇)の後、ひいきの歌舞伎役者さんにサインをしてもらう風習があります。

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