おくどさんを守る神々

おくどさんを守る神々
おくどさんをまもるかみがみ

ほとんどの京町家の「おくどさん」近くには愛宕神社の「火廼要慎(ひのようじん)」の札が張ってあります(ほかの神社の御札の場合もあります)。愛宕神社にお参りして火除けの御札を求め、それを張ることによって火の用心を試みているのです。最近では年に1回の千日通夜祭(千日詣り)に出向く人が多いようです。また毎年2月の初午の日には、伏見稲荷大社にお参りし、参道で布袋(ほてい)さんの伏見人形を買い求め、家に持ち帰って「おくどさん」の上にある荒神棚(こうじんだな)に飾ります。毎年、一つずつ並べて行って、しかも少しずつ大きくなるように買い求め、七福神にちなんで7体並ぶと良しとし、家に不幸があると最初から集めなおさなくてはならない、という風習です。また「荒神」もそのルーツがさまざまですが、その一つには不浄を嫌う神様であり、それゆえに清潔を旨とする台所に祀るとよいとされ、荒神さんの札を張っているのです。御札によく見られる「三宝荒神(さんぽうこうじん)」とは修験道系の荒神さんで「三宝衛護の神」に由来します。「三宝」とは「仏」「法」「僧」のことです。

この言葉は聖徳太子の憲法十七条にも登場しますね。

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