町家の構造

町家の構造
まちやのこうぞう
俗に「うなぎの寝床」と呼ばれる独特の構造で、間口が狭く、奥の深い構造が京町家の最大の特長といえるでしょう。これは江戸時代に間口の長さによって税金が課せられたいう話もききますが、むしろ豊臣秀吉のころの都市計画で従来の正方形の整地区分から、合間合間に通りが多く走ることになったため、短冊状の土地区分となり、そのため一つ一つの住空間が長方形(短冊状)にならざるを得なかったと見るべきでしょう。
表から入りますと、「店の間」「中の間」「台所(居間)」「奥の間」「坪庭(つぼにわ)」と部屋がほぼ一直線に奥へと並んでいます。もちろんこれは原則ですので、並びの変わることもあります。部屋の横には「通り庭」と呼ばれる土間がほぼ一直線に伸び、奥の坪庭へと続きます。また一番奥には頑丈な蔵が用意されて、貴重な家宝や商売道具を保管していたりしました。